IOWNとは|NTTが目指すIOWN構想バージョン別特徴比較表

2023年1月5日

IT管理人
タク

こんにちは、タクです。
この記事ではNTTの次世代コミュニケーション基盤構想「IOWN」に関する情報を分かりやすくまとめました。IOWNがもたらしてくれる新しい世界に僕も今からワクワクです。

1、IOWNとは

IOWN(アイオン。Innovative Optical & Wireless Network)とは、NTTが多くの企業や団体と協力して2030年頃の実用化を目標に現在推進している次世代コミュニケーション基盤の構想です。

最先端の光技術をフル活用することで、圧倒的な「低遅延」「大容量・高品質」「低消費電力」の伝送を実現します。この3つの要素が今後IOWN1.0~IOWN4.0と各バージョンに合わせて向上していきます。

IOWNの始まりは、まず2019年5月頃にNTTが特設サイトにてIOWN構想を発表。2020年1月にはNTT・SONY・Intelの3社が共同で米国にIOWN Global Forum(以下IOWN GF)を設立。IOWN GFには2022年4月時点で世界から全96の組織・団体が参画しています。

2、IOWNの構成

IOWNは下記3つの主要技術分野から構成されます。

  • APN・・・All Photonics Network。全ネットワークのフォトニクス(光)化。
  • DTC・・・Digital Twin Computing。人やモノのデジタル複製処理。
  • CF・・・Cognitive Foundation。認知の基盤。全ICT※①リソースの最適化。

※①ICT・・・Information and Communication Technology。情報通信技術。

まず2023年3月に商用サービスが開始となる「IOWN1.0」は、上記IOWNの主要技術分野の1つ「APN」を使ったサービス。これまでの通信で遅延原因にもなっていた電子ベースから光ベースのシステムへと移行します。

参考: IOWN/NTT研究開発

3、IOWN構想実現による具体例

IOWNで一体何ができるのか?構想の実現により、具体的には下記の現実化が見据えられています。

  1. 遠隔運転や遠隔医療。超低遅延通信より。
  2. スマホは充電を意識せず使い続けられる。超低消費電力&無線給電技術より。
  3. ゲームやアプリの配信アップデートが一瞬で終わる。高速通信&大容量化より。
  4. 事故や渋滞のない世の中へ。全ての車の位置情報を管理・制御可能より。

すでにそれぞれ実証実験も行われています。

1の遠隔医療に関しては120km離れた場所からAPN環境下で手術支援ロボット(hinotori)を操作することによる超低遅延伝送での医療環境構築に成功。IOWN(APN)+hinotori。これは2022年11月の「NTT R&Dフォーラム-Road to IOWN2022」にて展示されました。

そしてもちろん、2,3といった万人に関わるスマホやPCの通信環境も大幅に変わることとなり、5Gをはるかに超える高速・大容量通信が可能になります。4は僕個人的に最も期待している興味深い構想です。詳しくは最後にて。

4、IOWN構想バージョン別特徴比較表

伝送容量※①低遅延電力効率
(APN)
電力効率
(Server)
開始時期
IOWN
1.0
1.2倍1/2001.0倍1.0倍2023年度
IOWN
2.0
6倍以上1/20013倍8倍2025年度
IOWN
3.0
125倍1/2002029年度
IOWN
4.0
125倍1/200100倍100倍2030年度
※①‥光ファイバ1本あたりの伝送容量目標値。
 ・・・IOWNが最終目標とする性能。

2023年3月より第一弾「IOWN1.0」が商用サービス開始。2024年に仕様確定。2025年大阪関西万博夢洲にて第二弾「IOWN2.0」の商用化を発表予定。そして、最終的には2030年頃の「IOWN4.0」により構想実現を目指して現在も研究開発が行われています。

1、IOWN1.0

IOWN1.0はAPNによる100Gbps専用線サービス。

ユーザーがエンドエンドで光波長を占有。超低遅延サービス。2023年度より開始。

2、IOWN2.0

IOWN2.0はポート接続の光化。

超低遅延&大容量&低消費電力サービス。2025年度大阪万博より開始予定。

3、IOWN3.0

IOWN3.0はチップ間の光化。

超低遅延&超大容量&超低消費電力サービス。2029年度開始予定。

4、IOWN4.0

IOWN4.0はチップ内の光化。

IOWN3.0 + 更なる低消費電力サービスの実現。2030年度以降の予定。

5、IOWN GF参画企業一覧(スポンサーのみ)

IOWN GF(IOWN Global Forum)はNTT・SONY・Intelの3社により2020年1月に米国に設立された非営利国際団体。2022年4月時点で31のスポンサー企業を含む全96の組織・団体がIOWN GFに参画しています。以下に全スポンサー企業を抜粋。

  • 日本電信電話株式会社(NTT)
  • ソニーグループ株式会社
  • Intel
  • Chunghwa Telecom
  • Ciena
  • Cisco Systems
  • Dell Technologies
  • Delta Electronics
  • Ericsson
  • Hewlett-Packard Japan
  • Microsoft
  • NICT
  • Nokia
  • Oracle Japan
  • ORANGE
  • PwC Japan
  • Red Hat
  • Samsung Electronics
  • VMware
  • Wistron
  • アクセンチュア株式会社
  • キオクシア株式会社
  • 住友電気工業株式会社
  • トヨタ自動車株式会社
  • 日本電気株式会社
  • 株式会社 博報堂
  • 富士通株式会社
  • 古河電気工業株式会社
  • 株式会社みずほ銀行
  • 三菱電機株式会社
  • 株式会社三菱UFJ銀行

他一般加入企業、学術・研究機関あり。

引用: 電気通信市場検証会議ヒアリング資料/NTT

6、最後に

IOWNで筆者個人的には交通面が大幅に変化(事故の発生率低下)するだろう点が特に興味深いです。

IOWN構想により全ての車の位置情報を一括管理・制御することや遠隔運転が実現するとされています。ただし、それでも人が運転する以上は依然として不完全であり、事故の危険性は残ります。

そこでAIの登場です。いずれは日本中の車がAIによる自動運転車で取って変わること。IOWN+AI。ここまでくれば、本当に世の中から渋滞や事故がなくなるかもしれません。

もしそうなれば、今ネットニュースに毎日流れてきている全国の死傷事故の知らせが一通も届かなくなる日もくるでしょう。この素晴らしいIOWN構想に今後も期待したいですね。

では今回はこの辺で。

お読みいただきありがとうございました😊