光回線の種類を解説します【光コラボの種類(事業者)は500以上】
こんにちはタクです。
この記事では国内の光回線について、使われているケーブルやタイプ・種類分けといった項目別にまとめました。
光回線はサービス提供元の系統により5通りに分けられます(下記参照)。そのうち、NTT東西フレッツ光の卸売りを受けた事業者が一括してサービス提供する「光コラボレーション」は、2015年の卸売り開始以来すでに500を超える事業者が参入しています。
それらの中には超メジャーかつ通信系ではない意外な企業も実は参入していたりするんですよ。光コラボレーション参入事業者についてはページ下部で紹介しています。
Contents
1、光回線で使われている3つのケーブル
日本の光回線で使用される光ケーブルは大体下記3種類に大別されます。ただし、1つの光回線サービスが必ずしも1種類の光ケーブルを使っているわけではなく、他社のケーブルも使ってサービス提供しているところもあります。
例えばauひかりは関東では自社の光ケーブル、その他の地域ではNTTの光ケーブルを使用しています。ケーブルテレビ大手JCOMの光回線などはauひかりと自社の同軸ケーブルとを組み合わせてサービス提供を行っています。
- NTTの光ケーブル(光ファイバー・ダークファイバー)
- KDDIの光ケーブル
- 電力会社の光ケーブル
2、光回線の速度を左右する3つのタイプ
光回線は光ケーブルから屋内配線への引き込み方法によって主に下記3つのタイプ(形式)に分かれます。これらの違いは単純に外部から部屋までの通信網の中で「光ケーブル」と「その他のケーブル」が使用されている割合の差です。光ケーブルが使われている割合が多いほど高速通信が期待できます。
- FTTH・・・Fiber to the home。速度は一番速い。外部から部屋まで直接光ケーブルだけで繋がっている最も高速通信が期待できるタイプ。戸建てや比較的新しいマンションで使用されている。
- FTTB・・・Fiber to the Building。速度は中程度。外部から建物内の共有スペース(MDF室:建物内の回線管理室)までは光ケーブル。そこから部屋まではLAN配線方式(100M~1Gbps)もしくはVDSL方式(最大100Mbps)などが使われているタイプ。オフィスビルや集合住宅で多く使用される。
- FTTN・・・Fiber to the Node。速度は遅い~中程度。外部から建物近くに設置した分配ノードまでは光ケーブル。そこから部屋までは同軸ケーブルが使われているタイプ。ケーブルテレビで多く使用される。
3、光回線の種類と特徴
国内の光回線の種類は大まかに下記5種類に分類できます。FTTHの中では「1、フレッツ光&光コラボレーション」つまりはNTT東西だけで全体の6割以上を占めていることが2020年の調査データより分かっています。
- フレッツ光&光コラボレーション・・・NTTコミュニケーションズ株式会社が提供するフレッツ光と、フレッツ光の卸売りを受けた他社企業が提供する光コラボレーション(使用回線はどちらもフレッツ光)。現在は完全にユーザーメリットのある後者主流です。主な光コラボは携帯キャリアであるドコモ光、ソフトバンク光を筆頭に、ぷらら光、ビッグローブ光、So-net光、@nifty光、OCN光など。提供エリアはフレッツ光同様ほぼ全国。その他に存在する光コラボは記事下へ。NTTの光ファイバーケーブルを使用。
- auひかり・・・誰もが知る携帯大手KDDI株式会社が提供する光回線です。提供エリアはほぼ全国。KDDIが所有する光ファイバーもしくはNTTのダークファイバーケーブルを使用。
- NURO光・・・SONYグループSo-netが提供する光回線です。提供エリアは一部地域を除く関東、東海、関西地方。エリアは順次拡大中です。NTTのダークファイバーケーブルを使用。
- 電力会社系光回線・・・電力会社系光回線は、eo光(関西)、コミュファ光(東海)、ピカラ光(四国)、MEGAEGG(中国)、BBIQ(九州)の5ブランドがあります。各電力会社の光ファイバーケーブルを使用。
- ケーブルテレビ会社の光回線・・・全国各地のケーブルテレビ会社が提供する光回線です。メジャー所ではJ:COM NET(J:COM)、ひかりdeネット(TOKAI)、Kブロード光(KCN)などがあります。自社のテレビ用同軸ケーブルに加えて通信会社の光ケーブルも使用。
参考情報: MM総研「ブロードバンド回線事業者の加入件数調査(2020年9月末時点)」
4、意外と知られていない光コラボレーション大手事業者一覧
ここでは、光コラボレーションを提供する500以上の事業者の中でも有名な大手をご紹介します。おそらくこの記事をご覧のあなたもよくご存じの企業ばかりでしょうが、通信事業も手掛けていたことを知らなかったという方は意外と多いんじゃないでしょうか(^_-)-☆
●株式会社大塚商会
・・・光コラボ「たよれーるひかり」を提供(一般向け)。IT機器・ソフトウエアの開発・販売等を手掛けている大手企業です。
●株式会社カーセブンディベロプメント
・・・光コラボ「カーセブン光」を提供(一般向け)。自動車の買取・販売事業で全国に店舗をもつ有名企業です。2017年より通信事業に参入し、このカーセブン光とともにMVNOとして「カーセブンSim」も提供開始しました。
●アクアクララ株式会社
・・・光コラボ「アクアクララ光」を提供(顧客向け)。ウォーターサーバー業界最大手の一社です。
●株式会社インターネットイニシアティブ
・・・光コラボ「IIJmioひかり」を提供(一般向け)。格安SIM・スマホサービス大手IIJmioの企業です。
●旭化成ホームズ株式会社
・・・光コラボ「へーベル光」を提供(顧客向け)。住宅販売で有名なへーベルハウスの企業です。
●積水化学工業株式会社
・・・新築顧客向けに光コラボ「スマートハイムひかり」を提供(顧客向け)。セキスイハイムなど住宅・建材事業で有名な企業ですね。
●シャープマーケティングジャパン株式会社
・・・法人用ISP「3sweb」として各種フレッツサービスを提供(法人向け)。電化製品やスマホ端末メーカー大手のSHARPグループです。
●キャノンITソリューションズ株式会社
・・・光コラボ「カモン!光」を2019年より提供開始(法人向け)。IT機器販売大手Canonグループの一社です。プリンターやカメラ等のメーカーとして有名ですね。
●東芝テックソリューションサービス株式会社
・・・光コラボ「テック光」を提供(法人向け)。大手電機メーカー東芝グループの一社です。
●株式会社日立システムズ
・・・光コラボ「NETFORWARDブロードバンドサービス」を提供(法人向け)。大手日立グループの情報通信分野の中核を担う企業です。
●富士通株式会社
・・・光コラボ「AZNETWORK光」を提供(法人向け)。富士通製のパソコンは大人気ですね。
●株式会社WOWOWプラス
・・・光コラボ「IiDSプラス光」を提供(ホテル等の法人施設向け)。衛星放送で有名なWOWOWの連結子会社で、主に放送や映像コンテンツの配信事業を行ってらっしゃるところです。
参考資料: NTT東日本「光コラボレーションモデル事業者様」及び「お取り扱いサービス」一覧
この他に、全国のケーブルテレビ会社の中にも光コラボレーション事業に参入しているところがいくつかありますよ。
5、全国にある光コラボレーションの種類
ここでは全国に500以上ある光コラボレーションをかいつまんで名称だけ一部簡単にご紹介します。
OCN光、ドコモ光、ソフトバンク光、ぷらら光、ビッグローブ光、So-net光、@nifty光、DTI光、楽天ひかり、U-NEXT光、IIJmioひかり(BIG光)、BB.excite光、UCOM光、@TCOM光、DMM光、Asahinet光、Marubeni光、きゅうでん光、アクアクララ光、@smartひかり、hi-hoひかり、Tiki光コラボ、J-Bee光、Drive光、CLOUDLINE、TSUTAYA光、USEN光、ケイトモ光、D.U光、日本海ガス光、o’zzio光、へーベル光、スマートハイムひかり、ミツウロコ光、sanwa光、アーチ光、RTC光、MAGMA光、アイコネクト光、IC光、ITM光、Accelia光、QOL光、AsahiNet光、オフィスライン光、ACN光、まほろば光、アライド光、アルファ光、イーコン光、いなッピー光、ジェイピー光、メック光プラス、インボイス光、VS光、WING光、AGP光、コネクト光、エディオン光、Nextra光、NJC光、NTS光、NDS光、モンテディオ光、エネクス光、FT光、en光、OTひかり、OCE光、たよれーる光、ギガにらい光、ひかりゆいまーる、バスターズひかり、モバイルクン光、カーセブン光、カムイ光、からだ元気光、KT光、カモン!光、くじら光、光ネオEXA、スターライトひかり、ドリコム光、ネオ・光、COMET光Extra、CyberCom光、サクサ光、J-one光、すーぱあねっと光、suzuyo光、スターティア光、スリム光、光ラインα、ダイマグ光、つうけん光、タムネット光、ヤマイチ光、テック光、オフィス光119、TOP光、コーラルネット光、スマートライフ光、ドリーム光、ライズアクセス、NiceBB光、ナカヨ光、日本海ガス光、ニチガス光、Nisco光、光JAPAN、NDひかり、ひかりJ、@スマート光、まとめて光、Novus光、ヒーローネット光、AZNETWORK光、HMX光、ピクセラ光、TEPCOひかり、SasaLひかり、フューチャーイン光、Greeny光、INNOVERA光、ボナひかり、Mola光、MIC光、MITunion光、ミラテク☆光、明成ひかり、MEGA-NET光、ちゃんぷる光セット、ヤザワ光、ハクト光、U・TOPIA光、U-netSURF光、ルース光、IiDSプラス光、まるっとひかり、スーパーひかり、リコーひかり、Broad光、みねっと光・・他。
6、終わりに
光コラボの参入企業ってホントにたくさんありますよね。
こんな感じで全国さまざまな企業がNTTの光回線フレッツ光に乗っかって自社サービスに付加価値を付けて提供しています。
MM総研データによりますと、2022年時点で上記光コラボ含むNTT回線の総数は全光回線の6割超えとなっています。また、上記の中でも特にユーザー数が多いのがドコモ光~@nifty光までの上位7種です。
ただ1点・・、フレッツ光はほぼ全国対応で法人・個人問わずお客を選びませんが、光コラボレーションの中には地域限定のものや法人限定のものも多くありますのでその辺はご注意くださいね。
では今回はこの辺で。
お読みいただきありがとうございました😊